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社団法人日本電気技術者協会 電気技術解説講座 文字サイズ変更ヘルプ
Presented by Electric Engineer's Association
コンデンサ物語(2)=コンデンサに流れる電流(交流回路)= 元東京電機大学短期大学教授 間邊幸三郎 

コンデンサは、電荷を蓄え、放出することで、電圧・無効電力の調整、力率改善、送電能力の向上など、電力系統に必須の設備である。本シリーズでは、コンデンサを現場の実務技術者の視点に立って、いろいろな角度から取り上げ解説する。今回は、コンデンサを正弦波交流回路に接続したときに流れる電流について解説する。

コンデンサに流れる電流

 第1図(a)のように、静電容量のコンデンサに電圧が印加されている時、が(b)図のように時間と共に変化しているとすれば、時刻において、時間が1からになるまでの間に、電圧がからに変化します。
 したがって、図のように、= Δ=Δ、とすれば、この間における電極の電荷変化Δ は、
  ΔCvCv)=Δ
となるので、この間に流れる電流は、その正方向を(a)図に示すように、印加電圧と同方向に選ぶと、次式となります。
         (1)
 したがって、瞬時の電流について考えれば、
           (2)
となります。この結果、
 コンデンサに流れる電流は、一般的に(2)式をもとに計算すればよいことになります。


正弦波交流に流れる電流

 第2図(a)のように、正弦波交流電圧が加えられている場合の電流は、(2)式を使って、
  (3)
 注:    (4)
となります。
 したがって、(b)図のに示すように、コンデンサでは、印加されている正弦波交流電圧より90°位相の進んだ正弦波電流が流れます
 第3図において、に流れる電流の意味をジックリ理解しておきましょう。

 同図において、区間Bは時間に対して電圧が増加している状態、区間Aは逆に減少している状態なので、電流は、区間Bでは正方向(第2図(a)の矢印方向)に、区間Aでは矢印と反対の方向に流れます。
 電圧と電流との量的な関係は、(3)式の㈭から 、の関係にあるので、電流の実効値をとすれば、
               (5)
または、            (6)
の関係にあります。
 したがって、電流の大きさを決める要素は、で、これを容量リアクタンスと呼んでいます。

 次回は、直流回路においてコンデンサにどんな電流が流れるか等について解説します。