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事業計画

平成30年度事業計画書

東日本大震災・福島原発災害の復旧・復興は、インフラ等は目に見える形で進んでいる一方、集落の復旧・復興には課題が顕在化している。

また、平成29年度は、梅雨前線による特定地域での執拗な豪雨、4個の台風上陸により沖縄から北海道までの広い地域への未曾有の大雨と強風、火山の噴火、日本列島各地での大雪等々の自然災害に襲われたが、これら災害の真っ直中にあっても、電気エネルギーの不断の供給が必須の社会システムにおいて、それを支える電気技術者の責務・期待は益々高まっている。

一方、電力の元になるエネルギーを巡る環境は、新興国の台頭、中東情勢、国際的テロ、地球温暖化等々によって大きく変化しており、わが国も引き続き、安定供給、最小の経済負担、環境への適合、安全性を前提とした「電力改革」「ガス改革」等が精力的に進められている。

電力改革については、「電気の小売自由化」が実施され3年目を迎える。

これらの改革には、電気保安の高度化・スマート化が必須であり、電気技術者の資質の向上とその電気技術者の確保が不可欠となっている。

また、我が国の電力設備は、先人の弛まぬ努力・人材の投入等の結果、電気事故の発生件数が著しく減少してきたところであるが、反面、電力需要家は元より需要設備の運転保守を担う現場電気技術者が、電気事故に遭遇する機会も著しく減少したため、平常時の事故予見能力、電気事故や広範囲の災害に遭遇した場合の対応能力の不足が懸念されている。

公益社団法人移行後6年目を迎える協会は、この様な社会情勢の変化を的確にとらえ、協会の設立目的である、①電気設備事故及び人身事故の防止、②電力の安定供給、③電力の有効利用及び地球環境保全に寄与する技術の普及啓発を図ることを念頭に、次の事業を展開することとする。

 

一 公益目的事業(公益目的事業会計)

Ⅰ 技術向上事業

(電気主任技術者等に対する講演会、研修会、施設見学会の開催)

電気の安定供給を支える電気主任技術者等の技術・知識の向上を図るため、電気保安と安定供給に必要な技術・知識等に関する講演会及び研修会・講習会を開催すると共に電気施設見学会を開催する(「別表」参照)。

これらの事業は、原則として会員/非会員を問わず参加することを可能とする。但し、研修内容のレベルを維持する目的から、会員又は前段階の研修を受講した者に限定する場合、あるいは見学先の要望により会員に限定する場合がある。

なお、平成29年度に開始した『自己研鑽努力に対する証明制度』(電気保安に関する研修の受講が一定条件(5年間に、4科目合計8単位以上の受講)に達した会員には、希望により、会長名の「受講証明証」を無料で発行する制度)は、参加者範囲の拡大に務める。

  1. Ⅰ−1 講演会の開催

    1) 電気主任技術者会議

    自家用電気工作物の電気保安を監督している電気主任技術者等に対して、各支部域の経済産業省産業保安監督部、関係団体等と協力して、専門知識と実務経験豊かな者が、電気事故の現状と再発防止対策、電気保安上の注意事項、関係法令の改正内容、電気施設管理(省エネを含む)に関する新技術等の講義・講演を行う。

    開催の周知は、会誌、開催支部毎の郵送又はE-mailによる通知、支部報、ホームページ等で行う。

    2) 安全セミナー、電気安全講演会

    自家用電気工作物設置者及びその従業員、電気主任技術者、電気管理技術者、電気保安法人等を対象に、専門知識と実務経験豊かな者が、電気事故の未然防止対策、関係法令の改正内容、省エネ対策等の講義を行う。

    開催の周知は、会誌、E-mail、支部報、郵送、ホームページ等で行う。

    Ⅰ−2 電気技術研修会の開催

    新進の電気主任技術者等に対して、学校では学ぶことが出来ない、保護継電器試験、保護協調、電気機器の運転保守実践技術、電気故障計算の実際、電気事故事例の教訓、電気関係法令等実技や実務に直結したテーマについて、専門知識と実務経験豊かな者が、講義あるいは実技研修を行う。

    開催の周知は、会誌、E-mail、支部報、ホームページ等で行う。

    Ⅰ−3 電験受験講習会の開催

    電気主任技術者資格取得を目指す者に対して、電気理論、電気計測、発変電・送配電工学、電気機器、電力応用、電気法規、電気施設管理等について、第一種電気主任技術者有資格者等が実戦講義を行う。

    開催の周知は、会誌、E-mail、支部報、ホームページ等で行う。

    Ⅰ−4 電気施設見学会の開催

    電気主任技術者等が最新技術を採り入れた電気施設を見学し、普及させることにより、電気保安業務の質の向上を図るため、個々人では見学することが困難な最新の電力供給システム、電気機器・設備の製造工場、電力需要設備等の見学会を開催する。

    開催の周知は、会誌、E-mail、支部報、ホームページ等で行う。

Ⅱ 技術相談事業

(電気主任技術者等に対する技術相談)

会員等が日常の電気保安業務遂行において遭遇した、電気技術に関する不明点・疑問点等に対して、当該分野に詳しい会員有志あるいは学識経験者が、回答・助言を行う技術相談事業は、高い評価を得ており、引き続き運営する。

なお、運営に当たっては、回答作成協力者の拡大を図る。

Ⅲ 電気技術講座

(ホームページ上で電気主任技術者に必要な技術等を解説)

電力需給システムの保安レベルの向上による異常事象・電気事故の減少に伴い、電気主任技術者等が、異常な電気事象・電気事故等に遭遇する機会が減少しているため、電気事故発生時の緊急対応能力の不足が、また、学校教育における「電気工学関係講座」の減少により、電気技術者等における専門知識の不足が懸念されている中にあって、電気主任技術者等及び電気知識を習得したい一般者を支援するため、平成15年度に開設し、平成29年度に講座体系及び講座名称の見直し、休止中講座の再編集を行った音声付電気技術解説講座(平成29年度末264講座)は、一般に無料で公開する。

また、昨年度まで検討してきた「新たな段階への発展」の成果を基に、第2期整備計画を策定し、計画的に新しい講座を供用する。

Ⅳ 技術周知事業

(電気主任技術者等に必要な技術等を調査・分析し、会誌等で周知)

  1. Ⅳ−1 会誌「電気技術者」、支部報

    専門知識と実務経験豊かな会員及び学識経験者が、電気主任技術者等が行う電気保安業務に必要な電気関係法令・通達及び民間規程の改正状況、電気施設の運用技術、保守管理に係る試験・測定技術、電力応用機器等に関する新技術(再生可能エネルギー・省エネルギーを含む)等を調査・分析し解説を加え、また、電力需給システムに生ずる様々な電気事象・電気事故例を収集して、現場技術的な観点に立って原因と再発防止対策を見出し、会誌「電気技術者」及び支部報に掲載する。

    併せて、他の法人が主催する事業であって、協会が協賛する事業に関する情報も必要に応じて掲載する。

    会誌「電気技術者」は、毎月15日に発刊し、会員に配布すると共に、国立国会図書館、関係省庁、関係団体等へ無料頒布するほか、一般の購読者には有料で頒布する。

    会誌の編集に当たっては、次の事項に重点を置いて、会誌編集委員会において検討を行う。

    また、会誌に連載した記事については、読者の利便性の向上に役立てるため、一冊に纏め希望者に有料で頒布する。

    1) 調査・分析記事の充実

    ① 電気関係法令及び民間規程の改正点に関する平易な解説

    ② 電力需給システム及びそれらを構成する機器・設備、電気保安技術等に関する新技術等の解説

    ③ 再生可能エネルギーシステム及びそれらを構成する機器・設備、電気保安技術等に関する解説

    ④ 負荷平準化を含む省エネルギー技術等に関する解説

    ⑤ 電気主任技術者等が現場において、平常時あるいは非常災害時に遭遇した電気事故・トラブル及びその対応事例、失敗経験等

    ⑥ 新進の第三種電気主任技術者向け電気保安技術の基礎と応用

    2) 読者に対する電気保安技術等に関する論文の公募と一定水準に達している論文の掲載

  1. Ⅳ−2 ホームページによる周知等

    年間アクセス数290万件を超える音声付電気技術解説講座の母体となっているホームページ上の情報交換の場を維持すると共に、協会事業への参加機会を提供するため、講習会等の情報提供を行う。

    1) 利用者相互の情報交換の場の提供

    ① 一般の電気主任技術者等が日常遭遇する様々な事象に関して、情報や意見を交換することができる「情報・意見交換掲示板」

    ② 会員相互が質問、情報提供あるいは意見をすることが出来る「会誌関係掲示板」、「事故・トラブル関係掲示板」や「会員の広場」

    ③ 「電気技術解説講座関係掲示板」

    2) 電気主任技術者等への情報提供

    ① 支部が行う講演会、講習会等の開催・参加募集情報

    ② 関係法令改訂の解説

    ③ 維持会員等の電気技術者に対する情報

    ④ 会誌「電気技術者」の目次

    ⑤ 協会が協賛する他法人が行う講習会等の開催情報

Ⅴ 表彰事業

(電気保安技術の奨学研鑚者に対する表彰(樋口賞等))

  1. Ⅴ−1 樋口賞

    会誌「電気技術者」の平成29年1月号から12月号迄に掲載された論文の中から、樋口賞選考委員会が審査し、優秀な論文を選考し、理事会の議を経て、その執筆者(会員/非会員を問わない)に対して、第64回定時社員総会において、樋口賞を授与する。

    なお、樋口賞選考委員会の選考にあたっては、会誌読者の意見を参酌する。

    Ⅴ−2 電気工学奨学者等に対する表彰

    次代を担う電気技術者の育成に資するため、学校教育等の教育の場で特に努力したとして学校長から推薦された者を、支部長名で表彰する。

 

 

二 その他事業(法人会計)

Ⅰ  表  彰

  1. Ⅰ−1 支部長表彰

    各支部の支部長表彰選考委員会において、協会の運営及び事業に貢献した会員を選考し、支部大会において、支部長が表彰する。

    Ⅰ−2 会長表彰

    支部長表彰を受賞した者であって、引き続き、協会の運営及び事業に貢献した者について、支部長から推薦された候補者を、会長表彰選考委員会において審査し、理事会の議を経て、第64回定時社員総会において、会長が表彰する。

    Ⅰ−3 外部機関の表彰

    叙勲、褒章、電気保安功労者、澁澤賞等の候補者推薦を、実施機関の要請に基づいて、各支部において行う。

Ⅱ 広報活動の強化

協会の会員数は、団塊の世代の退職等の影響を受け僅かずつ減少して来たが、加えて、平成29年度は、新規電験合格者に対する勧誘手段の変更により、新規合格者の入会者人数が激減する事態に至った。

このため、引き続き従来の勧誘を実施すると共に、新たな観点に立った、効果的な勧誘策を検討し、可能なものから順次実施する。

  1. Ⅱ−1 各種行事等における入会の勧誘

    ① 協会が主催、共催又は協賛する講習会、研修会等において、協会のPRを行うと共に、入会案内書等を配布する。

    ② 技術相談を申し込んだ会員への回答書送付時等を利用して、当該会員の周囲に居る電気技術者に対して、入会を促すよう要請する。

    ③ 新しい保安法人又はその法人に所属する電気技術者に対して、入会を促す。

    ④ 年間アクセス数290万件を超える音声付電気技術解説講座の利用者を対象にして、画面上に入会案内を掲載する。

    Ⅱ−2 効果的な広報活動の検討・実施

    これまでの業界紙等による協会のPRを含め、効果的な広報の再検討行い、可能なものから実施する。

    Ⅱ−3 会員による入会キャンペーン

    会員一人ひとりが「我々の協会」「我々が力を合わせて公益目的事業を行っている」の意識を持って、周囲の未加入者に勧誘して戴き、入会した場合は、協会として、相応の感謝の意を表す。

Ⅲ 会議

Ⅲ−1 定時社員総会

第64回定時社員総会を、平成30年6月に東京で開催する。

Ⅲ−2 理事会

通常理事会を3回開催する。また、緊急を要する理事会議決案件であって、一堂に集い議論することを要しない案件については、その都度書面により理事全員の承諾を得ることとする。

Ⅳ 経営の合理化

協会は、平成25年4月の会費値上げを機に、事業実施分野、管理分野全般に亘り、経費の節減を行って来たところであるが、平成30年度も経費の節減、業務の効率化に不断の努力を傾注する。

また、公益社団法人として一層の社会的貢献を行うため、平成27年度に募集を開始した「寄附金等受入」を前年度に引き続き実施する。

Ⅴ 会勢維持向上のための具体策

協会は、会勢の維持向上の具体策を検討するため、平成27年度に「会勢維持向上WG(構成員:業務執行役員)」を設け、検討を行い、実施できるものから随時実施し、平成29年度には、残された具体策を、次の三つの重点施策として取り纏め、実施の段階に移行したところであるが、これを精力的に推進する。

なお、新たな会員減少要因等に対処するため、適宜執行役員によるWGを設け検討を行い、具体策を実行する。

1) 重点施策1:協会・会員間の双方向の意思疎通強化

① 現行の会員管理システムとインターネット利用システムの改善
・会員のE-mailアドレス収集の継続
・収集したE-mailアドレスを利用したメルマガ配信の継続

② 電子情報システムによる新たな会員サービスの提供
・会誌別冊の電子媒体による提供を開始する。
・会誌(電子版)を作成する(提供は次年度)。
・樋口賞候補選考過程において、会員目線の評価の反映を行う(電子投票)。
・アンケート機能により、会員の声を収集し、事業に反映する。

③ 情報・管理システムの整備
現在使用している孤立形の会員管理システムは、耐用年数が経過し更新時期にある。一方、一連の重点施策を推進するためには、利用者個々の識別機能が必須となるので、これらの機能を備えたクラウドサービスを利用した「本部・支部・会員の一貫した情報システム」に更新する。

2) 重点施策2:会員の「自己研鑽努力に対する証明制度」の創設

平成29年度から試験的に開始した、関東支部が行う講演会及び研修会・講習会の受講者(関東支部以外の支部会員の参加も可能)に対する『自己研鑽努力に対する証明制度』は、参加会員範囲の拡大に務める。

3) 重点施策3:電気技術解説講座の一層の充実

昨年度まで検討してきた成果を基に、第2期的整備計画を策定し、今年度から計画的に新しい講座を供用する。

Ⅵ 本部・支部の連携強化

事業の遂行に当たっては、本部・支部一体運営を強化すべく、日常的に情報連絡を行うと共に、本部・支部連絡会議を2回開催し、諸問題の検討、情報交換を行い、意思の疎通の更なる向上を図る。



別表

以上

 



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